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「こらこら、お二人さん。十束さんの様態わかってるのか?」
「そうですよ。あれだけ様態が悪かったので休ませるべきです」
「「あ……」」
ピタリと身を固めた2人。
僕を心配する彼らには申し訳ないけど、今は調子が良い。
『もう大丈夫ですよ、僕も陸君や壮五君とお話したいですし』
「ですが…」
「一織、オレが(名前)さんと話してて羨ましいんだろ?」
「なっ……!そんなこと……___あります」
「あるんかい」
「oh…。イオリ…正直です」
もしかして僕の病室、IDOLiSH7全員揃ってるのかな?見たこと無い顔が数人いる。
『貴方は、大和さん?』
「ん?ああ。そうです、そう言えば自己紹介がまだだったな。俺は二階堂大和、まぁ…こんなんでも一応リーダーやってます」
「私は和泉一織と言います。貴方の事は数年前のコンサートで知りました」
「おまえ…自分売り込むの早すぎだろ。…オレは和泉三月!んで、一織の兄貴」
「ワタシはナギと言います。美しい人、よろしくお願いします」
『…?宜しくお願いします?』
金髪碧眼のナギ君?に両手を握られ、至近距離で見つめられた。
わ。凄い、顔のパーツがとても綺麗だなぁ。
「俺は、四葉環…。昨日、あんた運んだ」
聞き覚えのある声に視線を移せば、昨日の彼。
そうか、あの場所から彼が運んできてくれたのか。
『…環君、少し屈んでくれませんか?』
「は?何で?」
「タマ、少しぐらい良いだろ?」
しぶしぶ、そんな感じでベッドまで寄ってきて屈んでくれる。
僕を運んでくれたり、態度とかぶっきらぼうに見えるけど実は優しい子なんだね。
そっと点滴を打ってない方の手を彼に伸ばす。
『ありがとうございます』
彼の髪を撫でながら、感謝を伝える。
ぽかんとする彼の耳に身を寄せて「プリン、今度環君に持って来ますね」と皆にナイショ話のように伝えれば、コクコク!と目を輝かせて首を振ってくれた。
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三月「ええ!(名前)さん22だったんですか!?」
大和「じゃあ俺と同い年だったのか」
『僕も驚きでした…、特にナギ君が未成年だったなんて』
ナギ「ワタシは美しいから良く上に見られます」
三月「いやいや、それ老けてる風に見られてるの間違いじゃね?」
ナギ「Nooo!」