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今年度のE組生徒が全員揃って担任を待つが、一向に来ず、このままでは始業式に遅れてしまうという事になり委員長達の指示で本校舎の体育館に向かった。
「……皆さん、くれぐれもどこかのクラスのようにはならない様に勉学に励みましょうね」
校長の如何にもE組を標的にした嘲笑を述べ、A~D組の生徒はE組(コチラ)を向いて嘲笑う。
体育館が異様な雰囲気に包まれる。
バカバカしくてそんな程度の低いことはしていなかったけれど、去年は〝彼方側〟に居たと思うと吐き気がする。
〝見せしめ〟を作る事により、「彼らの様になりたくない」との恐怖を植え付ける事による成績の向上、モチベーションの維持を図ることは実に合理的かつ効率的だ。〝あの人〟らしい。
抵抗したって無駄なのだから大人しくしていよう。
それが一番、傷付かず終われる。
再び教室に戻った時、私達のこれからの1年がひっくり返された。
「───……初めまして。私が月を爆(ヤ)った犯人です。来年には地球も爆(ヤ)るつもりです。君達の担任になったのでどうぞよろしく」
そう、黄色いタコが言った。
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