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思いの外
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トムは、あまり、人の思いにづけづけと入るような、人ではなかった。
「あの、トムさん、いつも、ありがとうございます」
と、静雄は、言った。
なんの事か、さっばり、判らなかった、トムは、なんの事だ?と、聞いていた。
「メールの事です。いつも、ありがとうございます」
と、言った。
トムは、なんだ、そんな事か…と、言って。
「嫌、こっちも暇だったし、静雄が、ありがたいなら、いいよ」
と、言った。
中学の頃で、ある。
手を差しのべてくれた、トムは、本当に、静雄の心を癒してくれた。
温めさせてくれた。
トムには、色んな事を、教わった。
中学の先輩との、関わり方、接し方なども、言っていた。
ありがたいなと、静雄は、思った。
「えっ?!受けるのですか!」
「まぁな」
「えぇー…」
取り立て屋が、そんな事をするのかと、知った。
何処かへ行ってしまった猫の捜索で、ある。
猫とは、柔らかい生き物で、ある。
「それって…いいんですか?」
と、静雄。
「いいんだよ。」
と、言われて、びっくりした。
そこまで、言われると、助けられていた、こっちは、何故か、可愛いなと、思った。
何日間か、捜して見つけた。
猫
「ありがとうございます」
と、飼い主。
「こちらこそ」
と、トムさん。
本当に、親切だなと、静雄は、思った。
なので、言った。
これからの事、優しいところ、全てに、対して。
有り難みをもって。
「いつも、ありがとうございます」
「何がだー?」
と、言っていた。
嬉しくて、高く、前を向いた。
この人と、なら、幸せなのかも知れない。
と、静雄は、思ったのであった。