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何もかもな
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「メールしてくれよ」
と、静雄
「許否る」
と、イザヤ
なんで、こんなにも、近い距離なのに。
「なんで、許否るんだよ」
「許否らせろよ」
そんな仲に、なっていた。
「俺、お前に愛されたいだけど?」
「五月蠅い」
そうやって、喋ってた。
そいつが、言う。
「今日は、あいつ宅だろう?」
「あぁ…うん」
「ついてっていいか?」
「いいけど…なんで?」
「何でだろう?わからない…」
こいつは…。と、イザヤは、おもった。
この頃、この人の対応が、違ってた。
いつも、買い物袋を持たせるのに、今だと、持って貰う側だ。
「なんなの?今日のお前…ちょっと、可笑しいよ?」
「あぁ、そうか」
何でか、この人は、何処を見ているのだろうかと、思うようになった。
「好きなんだ、お前の事」
何でか、この人は、本当に。
「あのさ、可笑しいよ?ちょっと?」
「そう?」
「うん」
可笑しいって、思うように、なった。
「それなら、いいや」
なんて、言われて。