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一ページ目
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よく晴れた最高の快晴日の朝。
ふと、小鳥のさえずる声に目を覚ますとベッドからむくりと布団で覆っていた全身からぴょこりと不機嫌そうに顔をぴょこりと出す
最近は冬の寒さがよく続き、朝も体が冷える。一層、ずっとベッドに寝ていたいのだがそうは行かない
「同室のやつもまだ寝てるみたいだし、談話室で紅茶でも作るか)」
気合いで2段ベッドから降りて床に足がつくとぶるりと鳥肌が立った
部屋を出ると、やはり談話室はいつものようにシーンとしていた………はずなのだが
ガタッ
「……?!」
どうやら、奥の開かずの間からなにやら物音が聞こえてくる。普段は誰も立ち寄らないはずなのに……
そーっと近づいて、開かずの間の扉の前まで立ち尽くす。
ギギギギィーーッ
鉄が錆びた煩わしい音を立てて開いた扉の先には……
「お前は………サルサお嬢ではないか」
驚いたサルサの姿がそこにあった。若干、顔が蒼白く、手が震えている。
「優秀な優秀なサルサお嬢が違う組の談話室に許可なく潜りこむなんて。これはチクリがいがあるな」
そう、この学園は4個別々の組があってそれぞれ談話室と僚があるのだが別の組が別の組の談話室及び僚に許可なく出入りすることは規則に抵触するのだ
「あ、アーサー。許可ないなんて一言も言ってないじゃない」
「証明できるのか?」
「………ぐっ……」
まぁ、そもそも組同士が仲悪いから出入りすることなんて滅多にないけど。
「アーサー、お願い!秘密にして!」
「さぁ………?」
「魔方陣に必要な本を探してただけなの……!」
「へぇ……」
「アーサー!」
「お前がここの組に残らなかったのが悪いんだよ、バーカ。その本もってさっさと出てけ」
「……っ」
すると、エマは悔しそうな顔をしながら扉を通り抜けて談話室に出ていった