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アイドルとしての私。
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4年前のあの日、アイドルとしての私が死んだ。
小さい頃から憧れてきた。
アイドルになるって、幼なじみとも約束した。いつかみんなでアイドルになって 3人でライブしたいね なんて。そもそも女の私と男の彼らが同じところで同じステージなんて立てないというのに。私たちはそう思い、そうしたいと思った。
私たちはそれぞれ、アイドルとして活動し始めた。
私はプリパラで エトワールフルールとして、彼らはダンプリでアイドルになった。
「神アイドルここに誕生です!」
私達は最高のパフォーマンスをした。最高のライバルとともに競い神アイドルを目指した。自分たちもその時は清々しい気分だった。
大好きな、最高の友達が、最高のアイドルが神アイドルになった。とても嬉しかったが それと同時に悔しかった。でも 神アイドルになった3人は私たちの最高のライバルなんだよって自慢したかった。
だけど、 仲間と別れひとりになって私は初めて大声を出して泣いた。
私の夢は神アイドルになること。
だったのに神アイドルになれなかった。私のせいだ。チームのメンバーは悪くない。私のせいだ。私の。この叶わなかった夢 誰かが盗んでくれたらいいのに。
そう心の中で願った。
そしたらその夜、夢を見た。
私達、エトワールフルールが神アイドルになっている夢を。
喜んだ、喜んだわ。私が神アイドルになっているんだもの。とても素晴らしい、とても楽しい、とてもとても
すると突然ガラガラと崩れ始めた。小さなマスコットが私の夢を食べていたのだ。
いつのまにか隣で手を振っていたメンバーもいなくなっていて気づいたら私と、小さいバクのマスコットがいた。
その子が大きな口を開けた。
その瞬間目が覚めた。
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