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君がまた、輝けますように。
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「なまえっ!今日もプリパラ行くでしょ?」
「お姉さま、今日は何のコーデ着ますか?」
『………プリパラ?コーデ?………何の話?』
「えっ」
「は、ちょ、」
「どうしたの?」
「実は、お姉さまの様子がおかしくて………。どうしよう、私たちのこと嫌いになっちゃったのかな…」
俺には幼馴染がふたりいる。ひとりはダンプリで一緒にアイドルとして活動している三鷹アサヒとパラ宿でエトワールフルールというチームを組んでいる人気アイドルの名字なまえだ。俺の想い人でもある。そんな彼女たちだがつい先日行われた神アイドルグランプリで惜しくも神アイドルの座を逃してしまった。なまえは誰よりもきらきら輝いている一番星の様にみんなを引っ張っていける存在だ。彼女のチームメンバーもそんな彼女に惹かれ彼女を輝かせたいという一心で彼女とチームを組んでいる。すべては大好きな君のために。
神アイドルグランプリの次の日、彼女に会いに行ったら表情が違っていつもだったら俺に近寄ってきてくれるのに冷めきっていて目もあわなかった。プリパラに対する情熱もきらめきもすべてなくなっていたんだ。
「なまえ、彼女たちにあんな態度とって……最近プリパラにも行ってないそうだね。大丈夫?体調が良くない?」
『………あの、高瀬くん。どうしてそんなにつきまとってくるの?』
「えっ、なまえ?」
高瀬くん、なんて初めてきいた。
本当に小さい頃から一緒にいたのにそんなこと言われたの初めてだった。
「なまえ!どうしてプリパラに来ないの!?もう私たちとはライブしたくない!?嫌いになったの!?」
「お姉さまっ、わたし、お姉さまとまたライブしたいです…」
『私はもうプリパラなんかには行かないしライブというのもしないわ。もう私には何もない。何も感じないもの』
セインツが神アイドルになって 3人がチームを解散した。その時エトワールフルールも解散してしまった。なまえのプリパラに対する気持ちも戻らないまま4年が経った。
そして、パパラ宿にプリパラが出来た。
俺は君がステージに立っているところをまた見たいよ。君の笑顔を取り戻したい。また、プリパラで君が輝けるように。
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