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桐生さんとの連絡を終え、ゆっくりベッドに転ぶ私。
(あ~!今日もレッスン頑張った!)
ラウンジの仕事+女優になるためのレッスン。
確かに大変だけど、女優に憧れてるのは事実。
夢を掴む為にも頑張らなくっちゃ!
(そういえば……今度珍しい感じのドラマのオーディションがあるんだっけ?)
スマホで今話題のオーディションについて調べてみる。
それは漫画を実写化したもので、カジノが舞台のサクセスストーリーだった。
主人公は人生失敗ばかりで冴えないジミ子。
しかしひょんなことからカジノの世界に魅了され、
いつしかディーラーとしての力を磨いていく。
そしてカジノの支配人と勝負し見事所有権をゲット!
物語も凄く面白そう。
オーディションに落ちてばっかりの私、
何かちょっとでもいいから、役を貰いたいな……。
「んって、……え!?」
私はオーディションの募集要項を見て思わず驚く。
ヒロイン募集の条件は極めて3つ。
1つはスーツが似合う人。
2つは身長は高くない人。
3つは地毛が茶色の人。
なっ、なんだか凄く大雑把だけど、これって私に結構当てはまらない!?
元OLだし、お世辞にも身長はそれほど高くないし、地毛も茶色い。
じゃあ本気で頑張れば……ドラマのヒロインを掴めるかもしれない!
「よしっ!
こうなったら挑戦だ……!!」
オーディションの募集要項をスクリーンショットで保存し、
ウキウキしながら私は眠りについた。