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バレないようカフェオレを。
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「ごめん。なんで真子いるの?」
先月取引した企業とうちの会社しかいないのに、突然の彼氏の登場でまったく訳がわからない。まさかのストーカーか。さすがにそれは引いてしまう。
「お前…それ本気で…はぁーーー」
ガックシと言葉が似合いそうなほど盛大なため息を着いた真子
「俺の会社名思い出してみ」
「えっと、、、、、、、○△□株式会社?」
「せや。じゃー今日の相手先の会社名は?」
「、、、○△□株式会社」
「そうゆうことや」
忘れてた…。
先月、真子の勤め先の会社と取引したんだった。
「えっ、でも、合同会議の時いなかったよね?」
「せや、俺は合同会議で纏まった話をそこからどうビジネスに繋げれるか具体的に会議する方に出席せなアカンかったんや」
そうだった…。私と真子は、真子の方が役職的に上だったんだ。
「真子ってさ、確か係長だっけ?」
「前もゆーたわ、課長や」
うわぁ、、、しかも想像してたより上じゃん。
さっきから驚きばっかりだ。
こんなチャラチャラした上司、、、私だったら嫌かな~
「真子が上司か~、部下の子可哀想だね」
「何ゆーとんねん。最高の間違いやろ」
「どうだか」
真子と突然あってもやっぱりお互い変わらないんだなぁって思ったら、どうやら真子も同じ事を思ってたみたい。お互い顔見合わせちゃったらおかしくなって二人で笑っちゃった。
「そういえば、なんで今日のこの会をしようなんて言ったの?」
「単純や。今後ともに関わっていきたいからや。」
「そんなに??」
「特に杏が毎日残業して、会議の議事報告書作成から、見積り、工程表、杏が作ったもんが全部が最重要なんもんばっかで、期日前には必ず書類送ってくれてほんまに助かった。」
「私がやってたのってそんなに大事なことばっかだったんだ」
「せやで、ほんまありがとうな」
なんだろう真子に仕事のことで褒められるのはなんか体がムズ痒くなる。
「他社の課長様にまで褒められるとは私も進歩しましたね~」
「あぁ、これからも頼んだで」
「お任せあれ、平子課長」
中、入ろうかと言って私に手を差しのべる真子。
あの扉の中に入ったら離さなきゃいけないのに。
たった数メートルのために私は差し出された手を握った。