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久々にしました 【*17新年番外編】
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今日は、久々に真子と買い物に行く。
朝早く起きてバッチリフルメイクと迷いに迷ってやっと決めた服を着て全身鏡の前で最終チェックをしている最中である。
「杏まだかー?」
「今行くー!」
私が真子を叩き起こして、絶対入ってきちゃだめ!と部屋を追い出してから2時間。
流石に真子は痺れを切らしたようだ。
鞄を持って足早に部屋の扉を開いた。
「なんや今日はえらい時間かけておめかししたな」
私が部屋に入ってきたのを目にした真子は、目を見開き驚いた様子だ。
私が欲しいのはそんな言葉じゃない。
特になにかある日ではないけど、たまに突然おしゃれしたくなる時がある。
それが今です!
「たまにはこういうのもいいでしょ」
グレーのタートルネックに黒のタイトスカート、薄手のタイツで素足を隠し、差し色でワインレッドのコートを羽織ってみた。
「あぁ、せやな」
私をじっと見つめる真子。
本当に良いと思ってるのか、返事がテキトーで少しムカつく。
「ちゃんと聞いてる?」
話しかけても無言のまま、じっと私を見つめて近づいてくる真子。
もしかして、無しなのか。
これは真子にとっておしゃれではなかったのか。
「え、もしかしてだめだっ、、わぁー!」
「んなわけあるかい」
突然視界が真っ暗になったと思ったら、真子におもいっきり抱きつかれた
「あー、、アカン。誰にも見せたない」
首元に顔を埋めて喋るもんだから、くすぐったくて身をよじるが真子がきつく抱きしめてくるもんだから、逃げたいのに逃げれない
「ちょっ、真子ったらくすぐったい」
「もうちょいこのままでもええやん」
離してくれなさそうなので、もうこのままにすることにした。
にしても、久々に真子から甘えてきたかも
可愛い。
「甘えたさんだね」
ちょっといじってやろうとしたら、さっきより強く抱きしめてきた。
「うっさいわ」
煌びやかに光髪から除く耳はほんのり赤く染まっているのを目にして、少し笑ってしまった。
「何笑てんねん」
不貞腐れた声で問いかけてくるもんだから、もう本当にこの人が愛しくて
「真子、大好きだよ」
「知っとるわ」
必死で照れ隠ししてくるけど、そんな真子も好き。
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新年明けましておめでとうございます。
だいぶ日が経ちましたけど
新年だからこそ初心に帰りたいと思います。