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お預けはやめて
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喧嘩した後の暗黙のルール。
それは一緒にお風呂に入るというルールだ。
何故そうなったかというと正直あんまり覚えていないのだが、確か初めて大喧嘩をした時に私がお風呂に逃げ込んで1人で泣いてたら真子がやってきて…仲直りした流れで風呂一緒に入るか!と言ってほぼ強制的に一緒に入ったことがことの発端だった気がする。
あの後、長ーいキスが終わると、ほんなら行くか、という声と共にゆっくり抱き上げられてそのまま脱衣場に直行。
喧嘩したのも久々だったので、私はパニックになって、変んな声とともに暴れると、大人しくしとき、なんてニヤッとした顔で見てくるもんだから全てを思い出したし、察した。
そして私は今、脱衣場にいるのだ。
真子はというと私を下ろすなり秒で脱いでさっさとお風呂場に入っていったのだ。
一緒にお風呂入ることが久々すぎて変に緊張してしまう。
このまま逃げてもいいだろうか。
そっと抜き足差し足脱衣場から出ようとした
ガラッ
「何しとんねん」
うっ、まずい。 風呂場の扉が開いた音とともに真子の声が背中から聞こえてきた
またしても見つかってしまった。
「いや、ちょっと、あれかな~って思って」
「なんやねんそれ、はよしろ」
そう言って脱衣場に入ってくるなり私の服を掴むと思いっきり捲し立てくる。
「ちょっ!自分で脱げるから」
真子の腕を掴もうとしたが、先に濡れた手が私の腹部をそっと触れたせいで妙に緊張した体に電気が走ったような感覚に襲われて身をよじってしまった。
「んっ……」
「ん?どないしたん」
私が身をよじった隙に後ろから私の腰に腕を回すと、腹部に触れた手をそのまま上へ上へと動かし、そっと膨らみを包み込んだ。
「コラっ…ダメ…」
「ん?何がダメなんや?」
わかってて知らないフリをするなんてたちが悪い。
耳元に口を当てて話しかけてくるせいで体が熱い。
真子の手を退かそうと腕を掴んだがビクともしない。
というか、上手く力が入らない。
私が何をしても勝てないことを良いようにどんどん真子の手は私の脇腹から胸の下を触れてるか触れてないかわからない距離で撫でてくる。
「ねぇ…ダメだって…」
「そんな声出されたらもっとしたくなるやんけ」
そう言うと真子は片手で背中のブラジャーのホックを外した。
そのまま、背中から、脇腹、胸の下へ、そして胸の膨らみに手をかけようとした
「はぁっ…」
つい変な声が口から溢れる。ヤバい私もその気になってしまいそう。
体が熱い。もう無理だ。
そう思った時
「続きは中でな」
耳元でそう言い残すと、さっと手を離してそのまま風呂場に戻っていった。
真子に触れられた所はまだ熱を感じていた。