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突撃!となりの晩ご飯!*
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仕事が終わり、職場の近くのスーパーで夕飯の買い出し。明日から残った有給を消化するべく三連休を頂いた。なんともまぁ、ホワイト企業で良かったなぁと思いつつ籠を持ち青果コーナーや精肉コーナー、鮮魚コーナーをふらふらし何を作ろうと必死に頭を働かせていた。
ふと、お酒が並んでいるケースが目に止まった。よし、呑むか。久々に1人でぽけーっと好きな時に好きな様に呑めると思うと少しだけ幸せを感じた。六缶パックのビールと近くにあったおつまみを適当に籠に入れた。あとは夕飯の食材を買って…と。
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帰宅し、あまり冷えてないであろうビールを2本、早く呑みたいが為に冷凍庫に入れて残りのビールは冷蔵庫の奥に突っ込んだ。
一々お米を炊くのめんどくさいなぁ、と思いいつもの3倍の量を炊いた。三連休中に消費するには少し多いかもしれないけど、余ったら冷凍したりしよう。
お米が炊きあがるまでに夕飯の支度を…とエプロンを掛けた時。
ピーンポーン…
宅配便かな…頼んだ覚えないけど。と少し疑問に思いつつ玄関先までパタパタとスリッパの音を立てながら小走りで向かう。
「はーい、どちら様ですか〜?」
ドアを開けるとそこにはふわふわのわたあめを乗せたような髪の毛の人物が立っていた。
「おーおー、一人暮らしの姉ちゃんが確認もしないでドア開けるなんざァ防犯対策もクソもねーなァ」
「うぇ、坂田さん」
「うぇって酷くない?ねぇ?」
お邪魔しま〜すなんてブーツを脱ぎ捨てズカズカと部屋にはいってくる。以前、この天パの坂田さんにはお世話になった事がある。職場からの帰り道、あろう事か私にストーカーが居て悪趣味だなぁと思ったが万が一嫌な思いしたら嫌なので万事屋に頼んだ。見事あっさり解決し、それ以来被害もないけれど時たまこうして坂田さんは家にズカズカと上がり込んではご飯を食べて帰る。
「ちょちょちょ、またですか!?神楽ちゃんや新八くん放って何シレッと来てるんですか!」
お帰り願います〜!と腕を引っ張るも私より筋肉質の坂田さんはビクともしない。あろう事かテレビを付けてぼけーっとするしまつ。
「今日は神楽、新八ん家に泊まりに行ってる」
「さいですか…」
はぁ、とため息を漏らす。こうなったら食べるまで帰らないんだよなぁ…とまた再び台所に戻る。
一人分だけ作って目の前で食べれば帰ってくれるだろう!と前回チャレンジしたが結局半分取られ、腹八分目も食べれずその後はお茶をがぶ飲みした。だから結局作らなければ…。お米多めに炊いておいて良かった…。