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そんな、馬鹿な。
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強い日差しを瞼に感じ私は薄らと目を開けた。
すると昨日と同じく砂浜を波がいったり
来たりしている。
昨日はどうやらあのまま寝てしまったらしい。
『ふぁ~。ねむねむ。...頭痛い。』
頭を抑えながら横を見るとマイが
いないことに気づく。
....え、まさかの置いてけぼり??
周りをみてもひとっこひとりいない。
というより。
『え、ジャングル?』
昨日まで居酒屋がと町があったところが
一面のジャングルになっている。
背中に変な汗がながれる。
目の前にある木に実っているあの果実に
見覚えがあったからである。
その実を手に取って
じっくり観察してみることにした。
『どっからどうみても、悪魔の実.....』
そう、あの某漫画にでてくる
悪魔の実
『そーんなまさかね!笑 そんなトリップなんて私に都合のいいことある訳ないじゃーん!笑』
そう言いながらも興味本位で
スンスンと果実の匂いをかいでみると
意外と美味しそうな匂いがした。
_____ぐきゅるるるる....
そういえば居酒屋でつまみを食べて以来
何も、口にしていない。
少し、だけなら。。
かなり思考が楽観的なユカコは
パクリとひとくち食べてみた。
『!!!....~~ま、っずぅ!!!』
食べてから気づいた。
悪魔の実って不味いんだった。
いや、でもまだ悪魔の実って決まったわけじゃない。
『あ!いいこと思いついた!』
ユカコは砂浜を駆けて海に直行する。
アレが本当に悪魔の実なら
海に足をつけただけても力か抜けるはず。
『....ゴクリ。』
若干の期待と覚悟を胸に足を付けてみると
『!!......なんとも、ない。』
まあ、そんなトリップなんて夢のまた夢だよね。
だとすればここは昨日いたところで
間違いないはず!
とにかくマイを探そう!
置いてけぼりは酷すぎる!
少しムッとした表情をしたユカコは
砂浜をゆっくりと歩き始めた。
『もー、どこいったのよー!!』
後ろから迫る船に気づくことなく。
....To be continue.