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大技!
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サンドラ河を抜けて、更に砂漠を進んでいく私達。
昼はあんなに灼熱地獄だと言うのに夜になると気温が一気に下がる。
夜になり気温が一気に下がるとテントを張り
そこに暖をとり、朝になるとテントをたたみまた
進んでいく。
ユバまでは結構遠いらしく、
ビビはまだ10分の1しか進んでないって
言ってた。
私の能力者は水なので、余計に体力が減るのを
感じる。
暑いところでは水は水蒸気になるからかな?
隣のエースをみると結構平気っぽい。
まあ、エースは炎だから
暑さには強いか。
みんなも疲れが見え始めている。
チョッパーなんて、板にのっけられて
ゾロに引っ張って貰ってるし。
毛皮はこういう時不便なのね。
あの毛皮はどうにかならないのかな?
そこで、ふと気づく。
私がミズミズの実の能力者なら
空気中の微量の水分を集めることは
出来ないのかと。
でも、どうしたら上手くこの能力が扱えるのか
まだ分からない。
「...どうした?」
隣からエースに顔をのぞき込まれ
私はひらめく。
能力の事なら能力者に聞くのが1番!
それに、エースも自然系だ!
『あのね?』
「そう、大体イメージは大丈夫そうだな!」
『よし、、』
歩きながらエースに教えて貰い
手に水が集まるイメージをしている。
『...んん~~!!』
「....おっ」
少しイメージするとどんどん水が集まってきて、
リンゴ程の球体になって私の目の前に浮いている。
『できた!!!』
「やったな!ユカコ!」
するとルフィが何事だと、後ろを振り返り
目を輝かせた。
「すっげえええええ!」
さっきまで、ばてていたウソップと
チョッパーも目を輝かせている。
私はそれをチョッパーに飲ませてあげる。
「ありがとう!ユカコ!」
あー、かわいい!
本当は抱きしめたいけど、この暑さじゃ迷惑だよね。
その後みんなにも水を与えると
みんな素敵な笑顔でありがとうと言ってくれた。
岩場にくると、少し休憩。
ルフィは水を口いっぱいに含んで
ナミとサンジに怒られている。
『ユカコさっきのすごかったね!』
『ありがとう!』
でも、技としてはまだ使ってないから試してみたい。
そう思った矢先、大きなトカゲが現れた。
『あのトカゲも不運ね。』
マイは呑気に肘をついて様子を見ている。
マイの言う通り、ルフィとゾロとサンジによって、すぐに決着はついた。
しかし、私たちのすぐ後ろで
大トカゲが土の中から姿をあらわした。
一瞬エースを見るが、間に合わなそう。
となれば、腹を括るしかない。
まだイメージできあがって間もないけど、
失敗しなきゃいいなぁ....。
『マイは後ろにさがって!』
『は?危ないって!』
私は大きく腕を後ろに引いて、
『水拳!!!!!』
その大きな拳型の水の塊はトカゲに当たり
トカゲ事弾け飛んだ。
『....やったぁ!』
『ユカコやるじゃん!』
私とマイは2人でぴょんぴょん飛んで
喜んでいる。
「ここにも化物がいたわ。」
....ナミ、それ失礼!
「水拳って、お前なぁ。」
エースは私の頭をポンポンしながら
ちょっと呆れ顔。
『とっさに出てきたのがそうだったの!』
だって、火拳っていったらエースの代名詞でしょ?
これなら少しは足でまといにならずに
戦える。
私の口角は自然と上がった。
___これなら戦える。エースを死なせない。
....To be continue.