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君を想っているからこそ。
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結局、黒ひげを倒した男がいる。という情報はデマだった。
私はエースについていくと言い張ってなんとか了承を得た。
「ルフィ、お前にこれをやる。」
そういって、エースはルフィにビブルカードを
渡した。
「なんだこれ?だだの紙じゃんか。」
「いらねぇか?」
「...いや、いる!」
その場の全員がなんだそれみたいな目でビブルカードをみている。
そっか、ビブルカードは新世界にしかないから
まだ旅をはじめたばかりの麦わら一味では
知っている人がいないのか。
「次に会う時は海賊の高みだ。」
「おう!」
「来いよ、高みへ。」
そういって、エースはルフィ達に背を向けて
歩き出した。
『...マイ。』
『...早くいきな。』
『でも、』
『別にこれで会うのが最後じゃないでしょ?』
『そう、だね!』
『絶対、助けるんだよ?』
『うん。』
『『またね!』』ニコ
私達もまた背を向けてそれぞれの道へと歩き出す。
ストライカーがある所まで戻ってきた私達は
移動する前に2人で話をした。
砂浜に座って海を眺める。
「....ユカコ、好きだ。」
そういって急にエースは私に覆い被さるようにして
深くキスをする。
エースはキスが凄く上手だから力が抜けていく。
『...ぁっ、』
するりと服の中にエースの手が入り
背中を撫でる。
ゾクゾクとした感覚が全身に伝わる。
しかしブラにかかる手がピタリと止まると
エースの唇も離れた。
そのエースの顔は悲しそうに歪んでいた。
『....エー、ス?』
おかしい、目が霞んでいく。
「わりぃ....お前を連れていけねぇ。」
『!!......や、だ!!』
「ユカコ、モビーに戻れ。」
目が覚めると、そこは先ほどの砂浜だった。
『...痛っ!』
頭が痛い。
さっきまでエースかいたはずのそこには
誰もいなくて。
「置いていかれた....」
また、
あのキスのとき何か飲まされたのだろう。
唇はまだ微かに、熱を持っている気がした。
『....エース。』
私は唇をなぞると、歩き出した。
____好きだ、ユカコ。
エースのその言葉が私の頭の中にずっと残っていた。
「...エースのばか。なんで、いつも置いていくの?」
....To be continue.