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あの満月の夜の。
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side ???
真っ青な空に髪をなびかせる。
前には胡座をかいて前をジッと見据える男。
なびく髪を抑えながら数時間前のことを思い出す。
脳裏に過ぎるのはロビンの心配そうな顔と
コアラの落ち着かない様子。
「...私が行っても足で纏いになるだけだから、行けないけれど....ちゃんと帰ってくるのよ?」
心配そうにこちらをみたロビンの手を握り目をみて頷く。
「ふぇぇぇーーん!...2人とも怪我しないでね?」
コアラが横から抱きついてきてそれを受け止める。
よしよしとその頭を撫でてやれば涙目になって見上げるコアラ.....可愛いかよ←
「特にs....「わかってるよ!!泣くな!!!」」
男はその言葉を遮ると苦虫を潰したような顔をしてコアラを見る。
「とりあえず、時間がねぇ....行くぞ。」
「もう少しで、戦場につく。」
ハッとして男を見ると、大きな瞳に力強い意思を宿してこちらを見ていた。
「....覚悟はいいな?」
それに頷く私に、男も頷いてまた前を見据える。
私も男と同じ方向を見ると、海軍本部が雲の隙間から見えた。
「......エース.....ルフィ...。今、助ける。」
風に乗って聞こえた声は少し震えていた。
風でなびく髪をかきあげた。
脳裏に過ぎるのは、アタシに抱きついて酒盛りをしようと一升瓶を掲げる女。
酒なんて本当は弱い癖に、私は一升瓶の似合う女になるのとか言って私に日本酒をついでくる。
1時間後には顔を真っ赤にしながら吐きそうだといって倒れ込む程弱いくせに見栄を張って日本酒を飲む。
そんな姿に呆れながらも布団を掛けてやると
ありがとうといってそのまま寝る。
あの夜もそうだった。
夜の砂浜でONE PIECEの話になって
もしトリップしたらって妄想を酒を飲みながら語った。
私はエースをこの命に変えても守るんだって言うから、アンタが死んだんじゃアタシがつまらないから仕方ないから助けてあげるって言った。
酔っ払ってて覚えてないかもしれないけど、アンタ、なんて言ったと思う?
______私の命を掛けてでも守るよ。漫画の中の相手にこんな感情もったら、痛い子だけど。
____でも、絶対に死なせない。
__自分の命を掛けてもいいって思うくらい
__ エースを “ 愛 し て る ”
『馬鹿ね。....アンタはアタシが盃を交わした大事な唯一無二の姉妹なんだから。私が死なせたりなんかしないわよ。』
.....To be continue.