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Prolog
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そういう生き方ができればどれほど楽だっただろう。
私という一個人の生を誰かのせいにして、恨み妬み生きていけたら、どんなに。
けれど、それは他の誰がしようとも【私】が1番してはならない生き方だと知っている。
分かっている。
何故なら、私は罪の象徴であり、罰の具現。
それを忘れる事は許されない。
たとえどんなに辛く、苦しくとも私は生きなければならない。
私は、忘れてはならない。
私に刻まれた、課された使命を。