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再会。
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『さあ、ルフィたちを探さなきゃ!』
ここが魚人島でルフィたちがここにいるという情報を得たマイは大きなリュックを持ち直してどんどん前を歩いていく。
『遅いよ!2人とも!』
『「ずびばぜん。」』
あの後、まだ私はサンジに会えてないんだからイチャつくなというなんとも理不尽な理由でボコボコにされたエースと私は大人しくマイの後をついて歩く。
『てか、ルフィを探すなら騒ぎが起きているところに行けばいるんじゃないのー?』
「...確かに。アイツは昔から問題起こすの得意だからな。」
若干ゲッソリとした私がそう提案すると、それに同意するエース。こちらは、私よりもボッコボコの顔で苦笑いをしている。
男前が台無しである。
『そうだねー、うーん。騒ぎが起きているところなんて、そう都合よく.........あったわ。』
『はぁ?...そんなうまい話があるわけ.....ホンマや。』
「漫才かよお前ら。」
マイが指さした方角をみると工場らしい建物よそばになにやら人が集まっているのが見える。
『また、ルフィがなんかやらかしたのかね。』
『魚人島で、ルフィがやらかす事といえば、、でも、パパはまだいきているはずなのに。』
「おぅ。親父は今はピンピンしてるけどな。....あの戦争後に親父が治療してる間に、ちょっと、、めんどくせぇ事がおきてな。」
そのエースの歯切れの悪さに嫌な予感がした私とマイは顔を見合わせる。
『...まさか、ビッグマムが?』
「....」
どうやら図星らしい。
『とすれば、あそこで起きていることは。』
『間違いないよ。』
「魚人島は、、俺の縄張りにする!!!」
人だかりの中心からそう豪語するルフィの声。
「ったく。アイツは.....。後先考えねぇな。」
後ろでエースがティンガロンハットを指であげてニヤリと笑った。
『『いや、そんな一言で片づけていい話かよ!!』』
事が落ち着き、人が捌けていくとルフィとバッチリと目が合った。
「お、おまえら!!なんでここにぃぃぃ!?」
ルフィのその驚き具合に、私とマイがニコリと笑う。
元気そうで何よりだ。
「おーい!ルフィ!」
「え、、エーーースーーー!!!!」
ルフィは全速力で走ってエースに抱きついた。
その光景は言うなれば、感動の再会というに相応しいほどで、ルフィが少し涙ぐんでいるのがなんとも微笑ましい。
「...ぷはっ、よう!ルフィ。久しぶりだな!」
ルフィに勢いよく抱きつかれて息が出来なかったエースが、やっとの事でルフィから顔だけを離すといつもの太陽みたいな笑顔で応えた。
「エース!!なんだよ!魚人島にいたのかよ!!声かけろよ!!」
「あの状況で声かけたら俺も事に巻き込まれるだろ。それに、お前だけでも片付くと思ったから俺は黙って見守ってたんだ。」
「ええ~~一緒に宴したかったなぁ~」
ルフィは遠回しに褒められてるってわかってないのかな?
でもそんな2人の会話に私は何故が心がほっこりとしていた。
血は繋がっていないけど、本当に兄弟なんだなぁ。
ふと、あることに気がつく。
ルフィの後にサンジとゾロがいたのが見えた。
相変わらずふたりしていがみ合ってるけど。
『.....サンジ。』
マイは私よりもだいぶ前に気がついていたようだが、なんて声を掛けていいのかわからないようだったが、やっと切なそうに愛しい人の名前を呟くマイに先程の自分と重なった。
あちらもマイの存在に気がついたようで、ハッとした顔をすると物凄い速さで抱き合っているエースとルフィを見事にスルーしマイを包み込んだ。
マイは嬉しそうに目を細めて安心した面持ちでサンジに抱かれている。
『よかったね。マイ。』
『...うんっ』
その声は少し震えていた。
その後、サンジから熱い大人のキスをされて赤面しているマイをエースとルフィと共にからかってやった。
またボコボコにされたのは言うまでもない。
....To be continue.