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海軍准将と海賊
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「准将?」
「そうだ。昇進だ」
あっさりと告げられた突然の昇進辞令に、私は呆然とした。
目の前にいる面子は、何を驚くことがある、という顔で私を見ている。
いやいやいや。
驚かないはずはないでしょうが。
「あの、センゴク元帥?」
「不服か?」
「まさか。でも、」
「いいじゃん、給料上がるよ~?」
「使う暇なんかないしそういう問題じゃありません、青キジ大将!」
人の気も知らないでいつものダラダラとした口調で云ってくれる師匠を睨みつけると、肩を竦めて目をそらされた。このやろう。
助けを求めるように周囲の人たちに視線を向けても、軽く頷かれるだけだ。あの、サカズキさん、答えになってません。ボルサリーノ叔父貴、ウィンクしないでください。ガープさんはとりあえず煎餅食べるのやめてください。
味方がいない。
最後の砦、おつるさんを涙目になって仰ぐと。
「いいから黙って頷きな」
「・・・ハイ」
一言でした。
たった今から私、准将でございます。
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というわけで【海軍と海賊】、また始まりますよ~\(^o^)/
20110125 from Singapore
20180402 再掲