-
花に華を<集いの光>rei
-
95期は仲がいい。
ときどき集まってご飯をたべる。
みんな忙しい筈なのに、
わりといつも参加率の高い不思議…。
今日もそんな集まりなのだけど。
隣のみなみが言う。
「ねえ、れいは彼氏とか彼女とか
居たことないの?」
「なに?唐突に!」
みなみは照れたような困ったような顔で
「……いや。最近下級生の娘役から
わりと本気で告白されたから」と白状した。
え。いいじゃーん。モテる男前さいこう~♪と
みんなは無責任に面白がってる。
「……いや、その時ね、そういえば自分、
女なんだよなーって思い出したの」
とぼけてるのか、本気なのか。
「ははっ。忘れてたんだ!」と
底抜けに明るいふうちゃんが笑う。
「ふうちゃん彼氏とかいないわけ?!」
と笑われたみなみが返す。
ジュースを飲みかけていたふぅちゃんは
ごほほっ、とむせて、
いない、いませんいませ……○×@そんなのっ!と
意味不明に焦っている。
あやしすぎる。
みんなで美味しいチキンを食べながら
まぁーでも、
忙しくて恋愛どころじゃないよね、
という結論に落ち着く。
超忙しくてもマメな人もいますけどねーと
ぴよぴよが、こっちを見てる。
「音校のときも、
クリスマスぴったり当日に着くように
プレゼント送ったり~」
「ちがうよ、それ妹(みたいな子)
にだってば!!!」
れい、顔赤いよ?と
みなみが余計なことを言う。
「れいはシスコン」ということで
盛りあがり、みんな勝手なことを言い、
なんだか明るく楽しく会はお開きになった。
ネタになって不本意だけど仕方ない。
だって沙良は
高校生になって益々可愛いんだから。
仕方ないな……。
「わー!みんなぁ、れいがまた
ニヤニヤしてまーす」
「むっつりだぁ!」
…………しまった。顔に出てるのか!
本気で気を付けよう……。