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花に華を《たんぽぽ》you
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机を急いで片付けて
よし!OK!
と、思ったら………。
痛い、お腹が………。
あれ。あれれれ。
生理?…だ。
………はぁ。
まいったなぁ。
まいったけど、仕方ない。
1日目は痛い、し。
すごく寒くなる。
「沙良?どーしたの」
「ひゃっ!」
いつのまにか
シャワーを浴び終えたれいちゃんが
後ろに居た。
「 ?沙良、顔色…」
れいちゃんが手をとる。
「沙良、女の子の日?手が冷えてるよ」
「う。うん………そうなの」
「そっか。あったかくしないとね。
もうお風呂入ったなら
こんな薄着、駄目だよ」
「うん」
「さ。ベッド行くよー」
れいちゃんに手を引かれて
寝室に向かう。
懐かしい。
昔よく、こうしていた。
ふかふかのおふとん。
そして、れいちゃん。
世界は完璧………。
お腹も腰も頭も痛くなってきたけれど
「こんな夜に
ひとりぼっちじゃない」っていうのは
すごく………嬉しい。
「沙良、あのね実は
今晩はあんなことや
こんなことをするつもりだった…」
「え、」
「もちろん恥ずかしくて気持ちいい事♪」
「………!///」
「でも…お預けだなぁ」
ほんの少し残念そうな顔をする。
「れ、れいちゃん、
あの…よかったら、わたし…
しましょうか?」
「!!///な、なんてこというの!
いい、そんなことしなくていいんだよ?」
ものすごーく慌てるれいちゃん。
…好きだなぁ。って思う。
カッコいいのは勿論だけど
そうじゃない所で
時々胸がぎゅうってなる。
「沙良がさ、最近
ちなつさんのことばかり褒めるから。
ああいう感じで大人っぽく攻めようかと。
…思ったんだ、よ///」
…え……失礼しました………。
わたし最近、確かに鳳月さんのこと
たくさん話した(かもしれません!)
「れ、れいちゃん。
わたし…そんなつもりは全然…。
ただほら、黒猫たくさんとれいちゃんと、
そんな生活素敵だなぁと思っ、
つまらない言い訳を止める
キスが落ちてくる。
額に、
頬に、
耳にも。
「ごめん、ちょっとだけ…焼きもち焼いた」
そして唇。
「ふ、ぅ………」
「れいちゃん?」
頭をポンポンされる。
「ここまでにする………
今、とめられなくなったら
自分を嫌いになりそうだから」
恥ずかしい。でも言うべき。
「れいちゃん」
「なぁに、
沙良?」
「………………の、」
れいちゃんの目が丸くなる。
恥ずかしい。でも言う。
「も………」
「?沙良、聞こえないよ?」
「れいちゃんが世界でいちばんすきっ」
「………!~/////」
目の前のれいちゃんの顔が
真っ赤になって
口を手で押さえてる。
「ねぇ沙良………反則………」
「…だって、本当だもん」
「はぁ…」って
ため息をつきながらも
髪を撫でてくれる大きな手。
ゆっくりで懐かしくて温かくて
たちまち眠たくなる。
ああ。
ずっとこんなふうに静かに
そばにいられたらいいのに。
ただ、こうして居られたら幸せ。