-
初めまして、好きです。
-
本当に、偶々だった。
最近仲良くなったリツカ君。私なんかみたいにモブではなく、主人公とも言える我がカルデアのマスターだ。
同じ日本人という事もあり、仲良くしてもらっている。
そんな彼が、上機嫌で廊下を歩いていた。
「あれ、リツカ君にマシュちゃん、どうしたの??」
「あぁ、碧衣さん!!これから英霊召喚に行くところなんだ!!」
あぁ、なるほど。新しいサーヴァントが増えるのね。そりゃあ嬉しいよね。
…凄く、興味がある…
「ねぇ、もし良かったらなんだけど…私も見て良いかな??」
「えっ!?うーん、どうだろ…??碧衣さんは一般スタッフだし…」
あ、駄目だよね。はい、リツカ君に謝罪の言葉を言おうとしたら通信が入った。
「良いんじゃないか~??第三者が召喚に立ち会った場合どう影響するのか見てみたいし!!」
この声はダヴィンチちゃんだ…!!
こうして、私は無事許可を得て立ち会えることになった…
リツカ君を先頭に1歩後ろにマシュちゃん、そしてその3歩後ろくらいに私が居る。
「じゃあ、始めるね…」
聖晶石が3個、魔方陣の中に落とされる。
そして3本のリングが回転し、虹色に輝いている…綺麗だ…
「せっ、先輩!!これは…!!」
「あぁ、高レアサーヴァントだ!!!!!」
マジか…2人がとても興奮している。
2人と比べたら少し冷静な私は光の中から出てくるサーヴァントを見つめた。
「…サーヴァント、アーチャー…アルジュナと申します。」
……時が止まった……。
褐色の肌、吸い込まれるような、黒曜石のような目。程よく付いた筋肉。少し癖っ毛な黒髪。静かな部屋に通る、凜とした声。
もう全てが……全てが……
気が付いたら膝から崩れ落ちていた。
口を手で覆い肩を震わす。
すぐに異変に気付いたリツカ君とマシュちゃんが駆け寄ってくれる。
「碧衣さん!?!?大丈夫っ!?!?」
「ーーーーー……ぃ、」
「……は??」
「………かっこい、い…!!!!!」
それが、彼との出会いだった…