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クチビル
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銀ちゃんの唇は、思ったよりも厚い。
もぐもぐ。ごくごく。ぺちゃくちゃ。すやすや。
どのシーンの銀ちゃんの唇も、なんだかそそるものがある。この言い方はちょっと変態くさいな。なんて言えば良いんだろう。たとえば桂さんとか土方さんは薄めの唇で、きりっとしてて、セクシーな感じなんだけど。
銀ちゃんのは少しぽってりしていて、化粧をしたら栄えそう。セクシーな感じはしない。
そういえば銀ちゃん女装したことあるけど、かわいかったもんなぁ。やっぱり唇って武器だと思うんだよね。
「それを聞かされて俺はどうすれば良いの喜べば良いの泣けば良いの。」
褒めてるんだから、素直にありがとうでいいんじゃないの。あっ、笑えば良いと思うよ。
「おっまえそれ…しかもタイミングめっちゃずれてるからね?思い出したように言って、アウトですからね?銀さん見逃しませんよ。」
…けち。
とにかく、銀ちゃんの魅力ってほんとにたくさんあって、絞りきれないのが本当に腹立つので一回飛び降りてくれませんかねえ。
「オイィィィイイ!!!?何物騒なこと言ってんだ!!!」
大体、女の私よりも良いものを持っているってことがむかつくし、なんだか自信なくなっちゃうっつーの。こんなこと言わないけど。言わないけど!むかつくから!
むう、と唇を突き出して手遊びをする。セクシーじゃないなんて嘘。だれよりもセクシーだと思っている。いやまぁ土方さんもすごく、すごくセクシーなんだけどね!
「っていうか、多串くんの唇じっと見てたって…浮気ですかコノヤロー」
は、はぁ!?そんなわけ無いじゃん!たまたま、見ることがあっただけ。
「いやいや。普通ないからね。一般成人男性の唇をまじまじと見つめる女なんていないからね。それただの変態だからね。」
なにそれ、私のこと変態だって言いたいの。そりゃ、土方さんの唇凄い見つめちゃって向こうも気まずそうだったよ。でも、なんかそんなこと気にならないくらい目が奪われたんだよ、薄い唇って言うのもなんだかそれはそれで魅力て、き
ちゅ
「お前、そんなに妬かせてーの?」
う、あ、いや、そうでは、なくて。ですね。あの、その。
「っていうか、さっきまで熱弁してたのに、急にまぁしおらしくなっちゃって。
ま、許すつもりねーし?ほかの男の唇に欲情したなんて、お仕置きされても文句いえねーもんな?っつーことで、お前は俺のことだけ見てなさい。」
(キスしてほしかった、なんて いえないよね)
2015/05/16