-
03
-
「くくっ、次嘘ついたら、俺のコレクションだからな。」
「はい、もうしません。」
このまま、かえってもいいかと思うが、ふと、ポッケトにいれていた鶴音に渡すモノの存在を思い出し、頭わし掴みしていた手をどけてポッケトを探る。
「おい鶴音」
こめかみをさすりながら涙目な鶴音の名を呼べば、目線をサソリの高さにあわす鶴音
「…なんだい?」
「手をだせ。」
「はっ?な「いいからだせ。」
めんどくさそうにせかせば、眉間を少しよせながらもしぶしぶ片手を差し出す鶴音
「ほら、くれてやるから大切にしろ。」
握っていた、モノを鶴音の
差し出した手の平に落としてやれば
「・・・これ。」
「くれてやる。大切にしろよ。」
驚きに目を見開いた鶴音の表情を見てると
機嫌がよくなり渡すだけわたして去ろうとすれば
「サソリ!」
少々焦ってかのように声をあらげる鶴音
「なんだ?」
ため息交じりに振り向けば
「本当に、く、くれるのかい?」
「やるといってんだろ、いらないな「いる!ありがたく貰うよ。」
「くくくっ最初から素直になれ。」
そういって、基地に戻るサソリ。
「はぁ、勢いでもらうとか言ったけど、アタシピアスなんてしたことないんだけど。どうっすかね。」
鶴音が掌に置かれたピアスをみて唸っていた事実をサソリは知らない。