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「おい」
「あっ?なんだサソリ?」
一週間に一度はサソリの顔を見るようになり
最初はぎこちがないながらも会話を淡々としていたが今では少々長めのたわいのない話のするようになり
任務がない日でもここを通るらしく蝦蟇でいつものように癒されているアタシの目の前に現れる回数がとてつもなく増えてきてるのは言うまでもない。
「これやる。」
『また、急な男だ。』と鶴音は、斜め横の木の枝から投げてきたモノを上手くキャチして、まじまじとみる。
「ネックレス…?」
「おい、いらねぇのか?」
「へっ?…いる。前にも言ったろ。一度受けとったら返す主義じゃないって。」
ふふっと笑いながらサソリの目を見ていえば
合った目をふぃっと逸らされる。
『あ、なんか酷い。』
なんてしょげかけた鶴音にサソリは、
「あぁ、ならいい。じゃ、それだけだ。」
そういって、消えてった。
『そんな態度取られるなんていつも通りなはずだったんだけどね。なにが気に入らないんだ。サソリは』
ため息交じりに今貰ったサソリからのネックレスをまじまじと見つめながらつけるかつけないか悩む。
この前もらったあのピアスは結局つけないまま歓楽街で売っていたピアスを入れるに丁度いい箱を買って大切に胸ポッケトにしまっていることはサソリには内緒だ。
『アタシこれでも一応忍びなんだけどねぇ。サソリはわかってこんなに身動きしづらいものばかりくれるのかね?』
謎めいたサソリの気味の悪い行動に鶴音が唸っていたらボンッという音と共に目の前に自来也が現れる。
「…はぁー自来也かい。」
「お前さん、このごろワシの扱い酷くなってきとらんか?」
「そんなこったないよ。それよか、これ」
「なんじゃ?ネックレスか。」
「…どうすればいいと思う?」
「なにがだ?」
「つけるか、つけないか。」
「鶴音、それ、サソリからか?」
「ん?あぁ…。」
「なぜ、迷うんじゃ?」
「アタシも一応は忍びなんだよ、なのにこんなにもらい物じゃらじゃらつけるのもどうかと思うし…」