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消えないように傷つけて - 中 -
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はい。只今木の葉へと入る障壁と門に到着いたしました。
ちゃんと今こんな状態なので裏事情で入手した許可書をちゃんと見せて堂々と入ったんだから
今回の蘭華さんは、一味違うのです。
そう、何が違うかというと…
忍ではなくあくまでも町人を意識しこっそり自分のお金で買ってベットの下に隠しおいていた身動きのとりやすい上に可愛いワンピースにスパッツと変化の術で髪の色と雰囲気を変えたの。
ここが一味違う蘭華さんてなわけなのです。
今日は、アタシと彼の間に邪魔者はいない!
そう、いないのよ!!
なんて、素敵な日なのかしら。
こんな機会が次いつあるかなんてわからないもの。
さあ!今日は彼と私の
二度目の記念日を作る日なのよ!
このまえは初めて彼と間近で見つめ合い愛の会話をした大切な大切な第一記念日。
だから、今回は二回目の記念日なの。
なんて、幸せなの!
彼に愛の印をつけてもらえる日だなんて。
変装は気付いてもらえなければ彼の前で解くとして、愛しの彼は一体どこにいるのかしら…
まっ、時間もたんまりあることだしのんびり探そーっと。ふっふふーん。
まずは腹ごしらえに酒酒屋に寄って大皿の中華料理を食べて満足したからぶらぶら歩く。
あら、甘いいい匂いね。
「おじさん!栗ぜんざいひとつくださーい!」
「はいよー。」
「おじさん、いつもの一つ」
「あいよー。いつものだね。」
この店の馴染客なのだろうか、店主に一声かけ大柄なぽっちゃりでは済まされない体系の少年が蘭華の横に腰を掛ける。
外に備え付けてある腰掛から見える火影岩を眺めながらぽっちゃり?否、デ
「ぽっちゃりだ」
…ん?ブ
「ぽちゃりだって言ってるだろ。」
まだ、何も言ってないわよ。なんなのよ。
声に出してないのに
「しゃべらなくても聞こえてくる。」
・・・なんてことかしらここにもいたなんて
「そんな驚いた顔してお姉さんどうしたんだ?」
暁のメンバーだけじゃなかったのかと驚く蘭華の真横から注文していた栗ぜんざいが見え、同時に店主がニコニコと声を2人にかけた。
「お二人さん、おまちどー」
「ありがとう。」
「いただきます!」
「うん!おいしい!!」
思わず顔がほころぶ蘭華に
大柄な少年が満足げに
「だろ。ここのは里一番だからね!!」
横目で食べることをやめずに蘭華に言う。
「あなた、名前なんていうの?」
栗をほおばりながら
顔を覗き込むように少年の名を聞く蘭華
「チョウジ。秋道チョウジっていうんだ、おねえさんは?」
「蘭華。蘭華っていうの。」
「ふーん。おねえさん、見かけない顔だな。」
「うふふ。チョウジくん、鋭いのね!」
「そして、変だね。」
蘭華はチョウジと横並びに前を向いて食べていたが、言葉に引っかかりを覚えて上半身をチョウジの方へ向き直し
「どこが変なのよ!」
「あいたた、食べてるのに頬をツネらないで「チョウジ!!」」
栗ざんざい片手に、もう片手でチョウジが食べてるにもかかわらず頬をツネる蘭華
はたから見ればカップルのじゃれ合いをしている2人の前に金髪の髪の長い女の子が現れる。
「おぉ、誰かと思ったらいのじゃないか。」
「どこにいるかと思ったらやっぱりここだったわね。」
つねることを止めてチョウジといのを交互にみて、ニヤッとする蘭華
やだ、かわいい女の子。
気が強そうだけど、そこもきっといいのかしら。
なによりこの2人が恋人同士な
「違うぞ。」
えっ…違うの?
「渋い物でも食ったような顔になってるぞ、おねえさん。」
蘭華の内心声が聞こえるチョウジの反応にいのも蘭華とは違う意味で渋い顔をしてチョウジを見る
「チョウジ、何さっきから一人で話してんのよ」
「いのには聞こえないのか?」
「・・・なにが?」
「ふぅ、ならいいんだ。」
「なによ。気になるじゃない。」
「おねえさん、ニタニタ気持ち悪いぞ、いのは違うから。」
ムスッとしだしたいのを放置して蘭華にいのとの関係を否定するチョウジ。
「そういや、なにか僕に用じゃないのか?」
「あぁ、そうそう、久々にアスマ先生に呼ばれてるのよ。シカマルも呼びに行く途中だったんだけど…もしかして、デート中だったの?」
蘭華とチョウジを交互に見ながらニヤニヤとからかうようにチョウジに質問をする、いの。
「いのも、なにいってるんだ。」
呆れたようにため息をつくチョウジは、食べ終わった器を重たい腰を上げた下に置いてお金を共に置き
「ごちそうさん」
一言店主にいい蘭華をみて
「じゃあ、おねえさん。また。」
いのという女の子の方に歩いていくのを黙って蘭華は見る。
いのも、ぺこりと蘭華に軽く会釈をし二人で去って行った。
「おじさん!ごちそうさま!ここにお勘定置いておくわね!」
「あいよー」
ふっふふん、さてお腹も満たされたし
愛しの愛しのナルト様を探しに行こうかしら。
山中花?へぇー花屋さんなんだ。
そういえばナルト様のお家も
この近くにあったりするのかしら?
もしかしたらお家にいらっしゃるかもしれないのよね。うんうん。
んーいい匂いといいたいところだけど、お腹いっぱい過ぎて、うっぷ。気持ち悪い。
ここは、ラーメン一楽?っていうのね。
ナルト様の情報が手に入るかもだし、聞いてみよ。
「おじさん!ナルト君のお家ってここからどっち行けばいいの?」
「おっ、いらっしゃい!…ナルト?あぁ、あの坊主かい?そうだな、此処を貯水槽の方に「ありがとう!!」」
もうすぐ逢えるのね!愛しのナルト様。
気にしない、気にしないわよ!
鼻水垂らして眠そうにしている少年にじーっと見つめられったて
ここね!うはっ。ナルト様の匂いがっっ。ヤバい!
あー観葉植物多いのね。もしかして窓開いていた
「なーにしてんの?」
「うっぎゃあぁぁ!!」
蘭華は真後ろにいた、片目だけ出してほとんど顔を覆っている青年に驚き叫ぶ。
「そんなに驚かなくても。」
「・・・えっ、とあのナルトさ…くん」
つい、うっかりナルト様と呼んでしまいそうになるのをこらえながら今はただの村人Aだったと自分に言い聞かせナルトの家の玄関ではなく、窓際でへばりついている理由を考える蘭華
「なに、キミ、ナルトのこと知ってるの?」
「えっ、あ、はい。逢いたくって、来てみたんですけど、いるかわかんなくって」
「そう、それで窓から中、見てたんだ。」
「ふぁい!もしかしたらお昼寝中なのかな、と。」
何気にこの人ならナルトがどこにいるのか知っているのかもしれないと、高まる気持ちを抑えながら確認する蘭華
「残念だけど今あの子修行中だから、要件あるなら伝えておくけど?」
「修行中ですか…ああの、何処で?」
「それは悪いケド教えられないんだよネ」
ガッカリした気持ちでうな垂れそうになりながらも、ナルトと関わりがありそうなので名を聞いておこうと数センチしかあいていない距離で名を聞く
「あの、お兄さん、お名前教えてください。」
「うーん、俺の名前ネ。カ「カカシ先生!!」」
カカシ本人よりも先に、ピンク色した髪の毛の女の子が焦ったようにカカシの名を呼ぶ。
「ナ、ナルトが!!」
「わかった。すぐ行く。…悪いケド、ナルトと今日は会えそうにないからまた日を改めて、会いに来てあげてくれるかな。それじゃあ。」
瞬身の術で消えていった二人に、ナルトに何か危機が迫ってるんじゃないのかと焦る蘭華
はやくあの2人を追わなくちゃ、もしかしたら修行中に大きな怪我したのかもしれない。
大きな怪我よりも生命に関わるようなことになっていたのなら…ダメ、駄目よそんなこと!
忍だとばれないようにかけていた術を解き、ナルト様と出会ったあの日から、ちゃくちゃくとためてきたナルト様に関する情報を頭の中で整理しながらいそうな場所を転々と瞬身の術を使って見回る。
なかなか見当たらないわね、最後に演習場っと。っと演習場にある木々の中で背の高い木の上に着地し、周りの様子を見ると、そこにいたのは愛しのナルト様。