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それはただ、仲間家族の為の怒り
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それはただ、仲間家族の為の怒り
学園長視点
〈ゼノお兄ちゃんに何したの?〉
【やだねぃ。首が飛んでいったよいよい】
《僕持ってくるね。セーラ、体宜しく!》
割れた筈の鏡が元の姿に戻り、その光から出て来たのはゼノさんの大切な仲間家族と呼ばれた存在の子ども達
白い翼のカリクス君
炎の翼のセーラさん
緑鯨使いのミストラル君
炎猫使いのフラムさん
あちらの世界では名高い海賊や海軍の才能豊かな逸材
驚いている間に空気が張り詰め、炎の猫のフラムさんがクルーウェル先生に飛びかかって行った
[ゼノママに何した!?!許さないっ!!!!]
「躾のなっていない使い魔だ。俺が躾直してやる!」
炎猫が魔法を打ち込まれる瞬間、緑鯨が風の刃で魔法を打ち返してしまった
続いて白翼のカリクスが守刀でクルーウェル先生に畳み掛け、見事なコンビネーションで押していた
トレイン「何なんだ…あの子ども達はいったい…」
「…あれはゼノ君の大切な子ども達。家族が傷付けば本気で怒ってくれる異種の者です。ああなれば手が付けられない」
本体のミストラル君が冷静なだけで、私には安心感が有る。なので私はゼノさんの体に近づいてそっと座らせた
「セーラ君。どうですか? ゼノは治ります??」
【これくらいなら首が戻ればセーラが治せるよい。でも、セーラもやっぱり許せないねぃ…あの毛皮を燃やしてから拷問したいよいよい】
いえ、満開の笑顔で拷問とか言わないでもらえませか?
流石は拷問マスターのセーラ君。怖いです
とは言え、止めなければカリクス君達に怪我でもされたらゼノさんが更に恐ろしい…
立ち上がろうとした時、目の前をクルーウェル先生が飛んでいきましたね。決着が着いたらしいですから、首を探しましょう
辺りを見渡すと緑鯨君がゼノ君の首とお話をしながら飛んで来ました
《ゼノまま〜。首落ちちゃったね?》
『ありがとね。首斬られちゃったの、助かったよ。あ、学園長。お騒がせしました』
首だけで喋るのは百歩譲っても、断面から血が流れてるから早く引っ付けて下さいっ
泣きながら土下座してセーラ君に首を治してもらい、私はゼノ君達を連れて職員室へと急いだ
(えーと、こちらは特別編入の方々です。先生方、宜しくお願いしますね?)
(((宜しくお願いします!お勉強楽しみ〜!!!)))
((いや、1人食べながら寝ているが?))