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エドゼミ 中編
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エドワード「では、今日の授業は愛の告白……ですね」
ロベルト「あ……。本当にこのノリで押し進めちゃうんだ……」
キース「マジかよ……」
ジョシュア「ふむ。ノートは持ってきている。いつでも始めるが良い」
ロベルト「優等生!!凄いジョシュ君今一人だけ輝いてるよ!」
あい「いや……教壇からも眩いばかりの光を感じますが……薔薇色の」
ウィル「すまない、教科書を忘れたから見せてくれる?」
あい「はい、良いですよー」
ピト
ロベルト「ちょっと!?何その息を吸うかのような抜け駆け!!」
キース「何どさくさに紛れて大接近してやがる!」
ジョシュア「しかもつい3分前に配られた教科書を何故忘れられる!?」
ウィル「愛の力?」
グレン「独裁的にも程があるでしょう……」
エドワード「皆さん落ち着いてください。私が嫉妬するとあいさんを物陰に連れ込んでどうなるか解りませんよ、私にも」
ロベルト「大分前の本家番外編ネタをぶっこんでこないで!管理人が本家サボってるのバレちゃうでしょ!!」
あい「そんな!私静かにしていたのに!?私が咎められるんですか!?」
エドワード「すまない……。こんな気持ちは初めてで正直自分でも驚いてるんだ……」
あい「いやいやいや!多分それタイミング間違えてますからいやいやいやいやいや!!」
ジョシュア「……こ、コイツを物陰に連れ込んで何をするつもりだ!?」
キース「何でそうワンテンポずれて入ってくんだよ!!」
グレン「……で、この例題を解けば良いんですか?」
ロベルト「グレたん……、なんかスルー力が洗練されてきたね……なんか……」
グレン「こんなくだらないやり取り早く終わらせたいだけです」
エドワード「では先に進めましょう。テキスト6ページを開いてください」
ロベルト「どれどれー」
例題1
僕達の出会いは最初から定められていた運命だったのだろうか……。
その唇は至高の薔薇のようにあでやかで、その肌は踏み荒らされることを知らない雪原を思わせる様に白く美しい……。
僕は君という美しい花に呼び寄せられた一匹の蜂にすぎない。
どうか、君から滴る甘い蜜を味わう権利を与えては貰えないだろうか……。
このように素晴らしいあいさんに愛を伝える場合、どのような言葉が相応しいか500文字以内で答えてください。
ロベルト「最後の一文以外丸々全部要らないよね!?物凄く無駄な147文字だったよ!?」
ウィル「……例題というより公開式の愛の告白じゃないか?」
グレン「っていうかあれで147文字って……500文字半端ないな……」
あい「更にって言うか……私の名前らしきものがそのまま載っている事にどう対応すれば……」
エドワード「率直な答えを聞かせて欲しい」
ロベルト「何本気モードになってるの!もっと周りを気にしてっていうか思い出して!俺たちここに居るよ!!!!!」
キース「ZZz………」
グレン「既に脱落者が出てますけど……」
ジョシュア「そのまま好きと言えば良いではないか……」
グレン「真面目に取り組んでますね」
ロベルト「生真面目って言うかなんていうか……」
ジョシュア「出来たぞ」
エドワード「では拝見します……」
俺とずっと……
一生、一緒にいろ。
はいかYESで答えろ。
ちなみに沈黙も肯定したとみなす。
ロベルト「43文字だねぇ……」
エドワード「これも素敵ですが……もう少し色を付けてください。再提出ですね」
ジョシュア「な!?何がいけないというんだ!?500文字以内だろう!?」
キース「……志望動機を書くのに面倒臭がる管理人の言い訳と同じことを言うなよ」
グレン「あ、キース王子おはようございます」
エドワード「先ず、選択肢が2択あるように見せかけて本当は一択しかない告白はあまり褒められるものではありません。女性の意見をもっと尊重しなくては……これでは彼女の意思を全く無視している状態です。やはり女性を包み込むように、それでいてゆっくりと愛を乞わなくては……」
ウィル「最初から最後まで否定してるな……」
ロベルト「やめてよ!やめてあげてよ!王子様のプロポーズオフィシャル★ファンブック39ページ丸々否定するような事言わないであげてよ!!」
ジョシュア「アイツが俺を好きだと解った上で言っているんだ!大体長く言えば伝わるものでは」
エドワード「では、この続きはまた次の記事で」
ジョシュア「聞け!」
グレン「……まだ続けるんですか?」