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春のお誕生日お祝い駄文ですよ!!
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春さん、誕生日おめでとうでした!
名前変換無しにするべく主人公ちゃんに語らせていますよwww
どうしよう。気づけば11月が一週間過ぎようとしてるのはどうしたらいいんだろう?
おかしいな、先月ちゃんと早めに春が欲しいものをリサーチしとこうって思ってたのに。
いや待って、私、ちゃんとリサーチし続けてた!ずっとずっと1日の始まりと終わりに春は何が欲しいのか探り続けてた!!
時にはメンバーのみんなに協力してもらったり、自分でもクリスマスを利用して自分にご褒美しちゃおっかな~、春だったら何が欲しい~?とか、大分すれっすれの駆け引きを講じたり頑張ってたのに……!
いつだって春は涼しい顔で首をちょっと傾けて悩むのかなーって素振りを見せるんだけど、
「欲しいもの……は、ないが」
大体ゆったり落ち着いてる時に聞いてるから、大体春はソファに座ってたりベッドに座ってたりしてる時で。
おいでおいで、と私を手繰り寄せて……大体、そう、大体……うん、大体……そう、大体そういう大体~って事で大体ってしまうのです。
まぁ、察して欲しい。これを聞いてる人が大人なら察して欲しい。春は見た目落ち着いてるけど夜はあまり落ち着いてないのがヒントその1。その2はあげない。
閑話休題。
そう、だからつまりそういう大体は置いといて!!
本題は春の誕生日サプライズプレゼントをしたいのに全く何も思いつかない上にリサーチは絶望的で誕生日目前。どん詰まり大ピンチって事なのです!
「どうしよう」
ああ、冬馬さんは「何やっても喜ぶだろうから気を楽に行こうぜ!」みたいに軽快に言うし、秋羅さんは「おにぎりで良いんじゃない?」って笑って言うし、夏輝さんは「うん、でも気になるんだよね……じゃあ逆に自分が貰ったら嬉しいものとかはどう?」とか慈悲深く言ってた気がする。
全員間違ってはないんだろうな。きっとあってるんだろうな。多分私が春を喜ばせたい、の一点集中で執着してるから悩み過ぎてるんだろうな。
でもおにぎりなんていつだって握ってるし、気を楽に出来たらこうはなってないし……!私が貰ったら嬉しいものって春が傍に居ればもう幸せだしモウマンタイだし何なら後は霞だけで十分生きて行けそうだし。
「……困った、」
そんなこんなで迎えた春の誕生日です。とりあえず、もう。仕方がなかったんです。
だって私が買えるものなんて大体春が自分で用意するだろうし、もう気持ちで勝負するしかないじゃないですか。
悩みました。この日まで私は凄く悩みました。それを春に伝える気はないですが一言だけ言わせて欲しい。「無欲過ぎるでしょ」って。
「春……ごめんね? 驚いた?」
「いや……驚いてはいるが、何故謝るんだ?」
「いや、うん。折角の誕生日なのに、」
私が用意したのは新潟から取り寄せた最高級のお米、なんかデパ地下で買ったやたら高い塩、そして電気屋さんで「お米が最高に美味しく炊ける」と言われたおどり炊きの炊飯ジャー。
春の前に並べたのは兎に角つやっつやの塩おにぎり。もうそれだけ。一本勝負。これに全てをかけた。そしたら色々と置き去りにしてしまっていた気がする……ケーキとか女子力要素どこやった私……泣きたい。
もうおにぎり職人にでもなったつもりだった。春の前に自慢の塩むすびとミソスープを並べて「ヘイラッシャイ!!」な気分だったけど驚いた春の顔を見てちょっと冷静になった。あー……冷蔵庫にケーキ入ってないなぁ。今から焼けるかなぁ。
「凄いツヤだな……美味しそうだ」
いそいそ、と春が嬉しそうに塩むすびの前に座った。ここ最近では一番良い笑顔な気がする。あれ?なんか良くわかんないけど大成功してる?モウマンタイ?モウマンタイでも良い?
「えっとね、春。実は私、ちょっと、その……言い辛いんだけど、塩むすびしか準備出来てなくて……、」
あ、卑怯。ケーキを用意するつもりはあったんですよぉ、でも時間無くてぇ、って言外にアピールしようとした。無意識に。これだから大人は卑怯なんだよ……こんな大人になっちゃダメ、絶対。
春と視線を合わせられなくて虚ろな視線を窓に逃がして外の景色を眺めていると春が首を捻る。
「これで十分だろう? 後は君が傍に居ればそれで良い」
ほら、一緒に塩むすびを食べようとばかりに私がそこに座るのを待ってる春。いや待って春。流石におかずくらいは作らないといけない気がする。冷静になった私はそれくらいの判断力はある。
でもなんか春はツヤツヤの塩むすびが食べたくてたまらない、な様子だから一度は席に着こうかな、うん。って言うか色々とワタワタしたけど席に着いたら更に冷静になった。
今の台詞、結構トキメクところじゃない?うん、トキメいて良い所だ。しれっと言われたけどうん、結構殺し文句だな。でも言った本人は特に気にしないでおにぎりの前で礼儀正しくご挨拶してる。
「いただきます」
私も色々なんだか疲れて、とりあえず力作塩むすびにご挨拶をひとつ。
嬉しそうに塩むすびを食べる春を見て……あー、やっぱり長く連れ添ったメンバーのみんなは流石だな。なんて思う。
うん、春が居て、塩むすびと霞があるので私は幸せだし。
春は春でやっぱり幸せそうだし。
でも春も私が居るからちょっとは幸せ効果的なの感じてくれてたらなぁ。
そこまでネガティブにならなくてもいっか。だってさっき私が居ればそれで良いって言ってたし。
うん、色んな意味で度胆抜けただろうし。て言うか用意した私が自分のポンコツさに度胆抜かれてるけど、でも幸せならそれならそれで。
あ、このおにぎり凄い美味しい!!!
現場からは以上です。