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春で1時間使って駄文書いてみた。「これからの夏は私と共に」
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お名前変換可能なので試行錯誤してもらうか、お近くのはちを捕まえてくださいw
かかった時間
60分(楽しかったwww遊び過ぎたwww)
注意
○この二次創作は書き手の妄想と勘違いの産物です。
○本編読んだけど断片的にしか記憶ねぇもの。
○だからもう適当に書いてる
○春は偽物
○主人公ちゃんも偽物
これ見ても大丈夫?
それならばお暇つぶしにどーぞ!><
「私の子供の頃ってこんなに暑かったかなぁ……」
「ん?」
「いや、ちょっと最近おかしな暑さだなぁっと……、」
あいは窓の外を指さしげっそりと苦笑いをする。こんな猛暑中の猛暑に何故実家に戻ってきてしまったのか。今、あいは春と一緒に実家の自分の部屋に居る。
春はさっきからそわそわと本棚の方を見ているが、ソコは乙女のヒミツが詰まっている。却下だ。しかし……何故春は一緒に行くと言ってきかなかったのか。しばらくオフだとは言っても、こんな暑い庶民の街まで着いてこなくて良かったように思う。
家族は変なところで団結して春を歓迎しているから問題は無い。いらっしゃいませ、全力で歓迎いたします!とばかりに普段出ない料理まで出してきて嬉しいやら、恥ずかしいやら。
「……あいが子供の頃か…………、」
あ、これは。とても続きが気になるとばかりにニコニコと春が笑っている。続けたまえ、といった様子でゆったり微笑む春にあいが顔を引きつらせる。
別に、子供の頃を話すのは一向に構わない。しかし……話しても壮大なストーリーなんてあいには全くない。そもそも子供の頃こんな暑かったっけーなんて話している時点でもうネタは無い事に気づいてほしい。
「えーっと……そうだなぁ。私の子供の頃の夏……、」
小さなアルバムを取り出し何か語ろうとして、あいが青ざめる。これはマズイ、と勢いよくバンっ!と閉めた。春が目を大きく見開いて驚いているが、あいも驚いた。
これはマズイ。春に見られてはいけない、墓場まで持っていかなくてはいけない写真だった。ああ、なんてことだ。寧ろ昔の小さなアルバムなんて、地雷の可能性が高いものを恋人の前で開くなんて迂闊だった、愚直そのものだ。
「じゃあ春、後はトゥービーコンティニュードってことで……、」
「まだ何も始まっていなかっただろう」
「じゃあまた来週! お楽しみに!!」
アルバムをザっ!と本棚の奥に隠して話を終わらせようとするあいに納得のいかない春。寧ろそんな反応をされて気にならないはずがない。
春はじぃ、とあいの本棚に視線を注ぐ。気になる、気になる、気になると訴えかける春の双眸に根負けしかけるが、そのアルバムはマズイ。だが、春は結構粘り強くガッツがある。
仕方ないので無難な卒業アルバムを取り出し、肉を切らせて骨を守るという捨て身に出たが……春の視線は依然として一番ヤバいあいの骨の部分であるアルバムに注がれていた。
「春、これ……小学校の頃の卒業アルバムなんだけど、」
「それも見る、」
「あ、じゃあ中学校のも見る?」
「ああ、それも見る」
だがその小さなアルバムはもぉーっと見ます、と。春が粘り強く本棚を見つめている。
「あ、春。そう言えば、」
「さっきのアルバムには何が載ってたんだ?」
春のダイレクトアタック!あいは150のダメージ!!
あいのHPは残り50、どうする?
こうげき
ぼうぎょ
まほう
→アイテム
あいはアイテム袋から高校の卒業アルバムを取り出した!
しかし春の視線は本棚に釘付けだ。どうやら春には効果が無いようだ。
「……それも見るが、さっきのアルバムも気になる」
春の少し潤んだ瞳でダメ押しおねだり!あいは150のダメージ!!
あいは死んでしまった……。
「おお勇者よ、死んでしまうとは情けない……」
「……どうしたんだ?」
「あ、いや大丈夫ごめん。ちょっと現実逃避してた」
遊んでいる場合じゃない。そして春は春で今回は結構ガチで退く気が無いようだ。
あいは戦闘不能と言うか、最早オーバーキルされているため諦めて春にミニアルバムを差し出そうとため息交じりで本棚から取り出す。
ああ、春の期待で輝くその瞳が細くなって機嫌が悪くなるのを見るのが辛い。でもこれは、間違いなく春が機嫌を悪くする案件だ。
「はい……、」
「ありがとう、」
機嫌良くミニアルバムを受け取り、あいを探して視線を動かす春だが……ある一点を見て、目を細め、機嫌が悪くなったのが明らかなオーラを発しだした。
ほぉらだから言ったのに。やっぱり世の中知らなくて良い事ってたくさんあると思うの。と、言いたいところだがとりあえず先ずは弁明するところから始めてみたいあい、夏の陣。
「えっと、彼は別にもう既に子供がいるって言うか、寧ろ子供の頃の話って言うか……、」
「……これが、キミのファーストキスなのか?」
「いいえいいえ!! これは唇は当たってません! フリしてるだけです! 私のファーストは父をノーカンにしてくれれば全部春に捧げてます!」
写真は子供の頃、海に行ったときの物だった。しかもなんか水着で近所の幼馴染の男の子とキスのフリをしている写真が出てくるとかどんなトラップだ。私のおませさんめ!
なんて、あいが心で騒いでいる間も春はあいの発言に気を良くしまた、アルバムを見る……と言うか、確認をしている目つきになってきている。いやぁ、そんな……その後ろも男の子とのイチャイチャが載ってるから止めた方が良いと思うんだけどなぁ、なんて。
子供の頃の話だからーって流せないなら絶対にやめた方が良いと思うんだけどなぁーって言ってるのに。あ、言ってないか、とあいがぶつぶつ呟くが、春は眉間に皺を寄せながら確認している。
「春……あの、こっちの卒業アルバム見ようよ……これなら何もないから、」
「何かあったのか?」
「ないないない! どこにも何もない!! ないけど、こっちはもっと薄味だから体に良いよって話なだけで!!」
あいが首が引きちぎれるんじゃないかと言うほど首をブンブン左右に振ると、春がクスリと笑ってあいを自分の脚の上に乗せる。
「……春?」
「子供の頃の話だから、今は関係ない……と、言いたいがやはりつまらないな、」
「…………いや、でもその写真、多分幼稚園だから」
「ああ、それでも俺の知らないあいが他の男と仲良くしているのはつまらない」
「男って、」
「まして、こんな薄着だ、」
「海だからね、そりゃ水着だよね」
男、と幼児な男児に向けて言ってみたり、水着を着たあいに対し他の男の前で薄着、と主張する春に驚くしか出来ないあい。
少し拗ねているのは可愛い。可愛いけど……これだともうあいは男の方との交流は一切遮断しなくてはいけなくなる。
実際、あいが他のJADEメンバーと仲良くすると春は嫉妬心を爆発させているのだが……それを知っているのは夏輝たち自身だけなのはご愛嬌で済ませてしまおう。
「俺だってまだ水着姿の君を見ていない……」
おっと。明確な不満が出てきたぞ、と。あいは素直過ぎる春の主張に苦笑いをひとつ。
でも春のためならいつでも着るわ、とは言わない。ほんとに大歓迎されてしまいそうなので。
「あー……春。その、帰ったら……イチャイチャしよう?」
それでチャラにしてつかぁさいっ!とあいがやっぱり内心で祈っていると、春は珍しいあいのお誘いに機嫌を良くして満足げに笑う。
「ああ、一緒にプールに行こう」
「わぁ……」
対抗心をビシバシ感じる。そしてこの夏、あいは春の前では初の水着デビューとなるのか。
やっぱり過去の黒歴史なんか迂闊に開くもんじゃないと、先に立たない後悔をしてガックリするあいなのだった。
因みにこの数分後、微妙な顔であいの父親の口元を見ていた春を見てあいがどっと疲れるなんていうプチイベントはもう無かったことにする。
これからの夏は私と共に
夏とは言わず、春夏秋冬私と共に