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後藤で1時間使って駄文書いてみた。「焼けた餅は食べなさい」
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お名前変換可能なので試行錯誤してもらうか、お近くのはちを捕まえてくださいw
かかった時間
90分(途中寝ました!w)
注意
○この二次創作は書き手の妄想と勘違いの産物です。
○本編読んだけど断片的にしか記憶ねぇもの。
○だからもう適当に書いてる
○後藤は偽物
○主人公ちゃんも偽物
これ見ても大丈夫?
それならばお暇つぶしにどーぞ!><
「お待たせしました~って、あれ? 今日はそらさんって、」
最近また平泉総理の周りにきな臭い動きがあるから娘のあいにもSPをつける、となってからは桂木班がシフト制であいの身辺警護にあたっていた。
現在は夏休みだ。演劇部の活動はあるが、危険な時期は安全な場所に居れば良い……と、あいから進言はしたが父である平泉は普通の生活を送らせたい、と困った顔でいうものだからそれに甘えてしまっている。
今日はそらが担当の筈なのに、何故かあいを待っているのは一柳だった。
「そらは他の案件で持ってかれた。って、お前……また手ぶらかよ……今、学食休みだろ?」
「いやぁ、もう今日はコンビニでお弁当買おうかなぁ、と……」
「まぁ、そんな事だろうと思った……ほら、これ食え」
あいがへへへ、と笑うと一柳が盛大に呆れた顔をして車から小包を取り出しあいの頭にこつんとぶつける。やたら可愛らしい見た目に関してはもうツッコまない。
お弁当箱もきっと愛らしいに違いない……しかしここもツッコんではいけない案件であるようなのでソッとしておく。
早速覗き込むと明らかに美味しそうな煮物が入っている。おばあちゃんっ子のあいは目を輝かせて、少し興奮気味に一柳に視線を送る。
「昴さんが作ったんですかこれ!? 凄い! プロ級……!!」
「これくらい簡単だろ。最近暑いんだからしっかり栄養取れ」
「ありがとうございますぅ~!」
あいと一柳、ふたりだけしか喋っていないこの空間が面白くない。そんな思いを隠す事無く憮然とした顔であいの隣に立っている男が居る。あいの恋人の後藤だ。
残念ながらあいは本気で恋人の不満に気づいていないが、一柳は解って無視している。あいが一柳に警護されるため仕方ないとは言え、不愉快。
後藤がじぃ、とふたりを眺めていると一柳がふん、と嘲笑うように……否、嘲笑う。
「おい、あい……コイツに何かされてないか?」
あいの頭をぽんぽん、と愛玩動物を撫でるように気軽に触れる一柳に眉間のしわを増やしながら後藤がその手を振り払おうとするが、予測済みだとばかりに回避される。
自分の頭上で何が起きたか見えなかったあいだが、多分いつも通りの事が起きているのだろうとのんびりと構えていた。これしきの諍いに驚いていたらもう身がもたないほどにはこれは日常茶飯事だった。
「……お前に関係ない事だ」
「帰り、総理にあいの様子を報告するように言われてるからな」
御宅の御嬢さん、公安刑事と一晩一緒に過ごしてましたよ、と、言ってやってもいいんだぜ?あん?と一柳が笑えば後藤が眉間に皺を寄せながら視線を逸らし、致し方なさ気に話し出す。
「……昨日、台風が怖くてひとりで寝られないって言うから一緒に居ただけだ。何もしてない」
「後藤さんはほんとに何もしてませんよ?」
あいが後藤の潔白を証明するために顔を真っ赤にしながら首を縦に振ると一柳がドン引きしたとばかりに後藤から一歩離れる。
「うわ……ッ、! 不能かよ……!」
「それこそお前には関係ないだろ……!」
わいのわいの、と騒いでいたら近所を歩く人たちの視線を集めてしまっていた。それはそうだ。スーツ姿のイケメンたちが女子大生を囲んでいがみ合っていたら目立つに決まっている。
そそくさ、と3人はその場を離れようとするするが、あいがどちらの車に乗るかでまた一悶着を始める一柳と後藤。
「大学までは俺があいを連れて行く」
「警護対象と別行動するSPが居るわけねぇだろ」
「もう、喧嘩しないでくださいよ~! 後、後藤さんは石神さんに呼ばれてるから直ぐ行かないと……私は昴さんが居るから大丈夫なので、行ってください」
言われて反論をしようとするが、あいが本当に後藤を心配してくれている。こんなに愛らしいあいを一柳と一緒にしたくない……したくはないが、一柳が優秀である事は解っている。
ものすごく不本意だが、あいが安全なのが先ず第一だ。だからこれは仕方がない……仕方がない事なのだ。絶望した気分であいを送り出せば一柳が矢張り勝ち誇っているのも腹立たしいし、あいの手にある小包にも腹が立つ。
「じゃあ、後藤さんまた! 後で連絡しますね!」
「……ああ」
「石神さんたちによろしく伝えてくださいね~」
「わかった、」
後藤があいの姿が見えなくなるまで送り出し、少し早目の出勤をする。一度家に戻る事も出来るが、なんだか怠くなってしまいそうだ。
それよりも先程一柳から弁当を受け取った時のあいの笑顔が脳裏に張り付いている。自分には先ず無理な料理であいを喜ばせた一柳に対して悔しかった、と素早く自己分析をする後藤。
例えば後藤が料理スキルも掃除スキルも完璧ならばあいは喜ぶのだろうか?あいの先程の笑顔を思い出し、後藤は何かを決心したように頷き、とりあえず石神が待つ警視庁へと車を滑らせた。
「それで、今日はなんで頑張って料理してくれたんですか?」
「ああ……まぁ、」
一柳に対抗心を燃やして頑張った結果、こうなりました。とは言い辛い。結局今日は大したヤマも無く、定刻通りに帰宅できたのであいが帰ってくる前に料理をしようとしたら惨敗である。
絶対に美味しくは見えないおかずが出来たが味は食べられないレベルではないので気を取り直して味噌汁を……と、思っていたところであいが戻ってきたのでそこからはあいが参戦する事になった。
「これは食べなくて良い、自分で食う」
「何言ってるんですか! 後藤さんが作ってくれたなんて、レアだから絶対食べますよ! 今味噌汁作っちゃいますから待っててくださいね!」
「……いや、手伝う」
まるで役に立たないだろうが、一応あいと共に料理をしたい……と、申し出たらあいは思いのほか嬉しそうに笑って大きく頷く。
「後藤さんと一緒に料理出来るなんて嬉しいです! お肉も漬けてあるし、から揚げでも揚げちゃいましょう!」
「……ああ、」
あいがとても嬉しそうにキラキラ笑っている。それは後藤が見たいと思っていた笑顔……今朝は一柳に持っていかれた笑顔だった。
自分の力であいを笑顔にしたいと躍起になっていたが、こんなに簡単な事で蕩けるような笑顔を向けてくれるなんて。
後藤は自分の顔まで蕩けている事になど気づきもせずに、ふたり並んでから揚げを揚げるのだった。
焼けた餅は食べなさい
焼きもちなど焼かずに私とから揚げでも