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白鷺で書いた小ネタ3つまとめてみた。
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○禁欲しましょう!
あいは心中で雄叫びを上げた。
太っている
確実に3キロは増えている。
理由を思い浮かべたが原因はすぐ究明された。
「……最近、甘い物食べ過ぎてた……」
そうだ、甘いの大好き甘味大王白鷺と恋人になってからは甘味を頻繁に口にしていた。
絶対これが原因だ。
大好きな洋服が着れなくなる。
そんな悲しい事は無い、絶対痩せねばとあいはダイエットを決意する。
「……そんな所で何しているんですか?」
風呂場から中々出てこないあいを心配してやってきた白鷺はその異様な雰囲気に不審に思いつつも相手は自分の恋人なので勇気を出して聞いてみる。
「色々と、乙女的プランを立てていました」
「そうですか。食後のデザートにケーキがありますから早く出てきなさい」
一緒に食べようとニコニコされればあいは答えに窮す訳で。
早く食べたいが恋人が出てくるのを待っていたのだろう。
そう考えてあいの天秤が揺れる。
いや、そんな、なんでこんなタイミングで。
と言うか自分が出てくるの待っていたのか。
とても断りづらいこの状況を打破してこそ女じゃないか。
「今、行きます」
ダイエットは明日から
そんなダイエットに失敗した先人達が往々にして口にする言葉を胸で呟きあいは恋人が待つリビングに向かった。
白鷺と付き合うに当たって覚悟しないといけない事その一だと思う。
そして心配したんじゃなくてケーキ食べたいのに中々出てこない主人公ちゃんに痺れを切らしたんだろうと思う。
この辺もメインに書くとしたら表現できたら良いなー、と思ってます。
○私の物ですから
「あぁ、あれとかホラ、あの時」
「アレやコレなどの言葉で会話を成立させようとするのは老化の証だそうですよ」
「うっせー、解ってんだろ」
「あの時あなたのマヌケ面は印象的でしたからね」
「うっせー」
そう大森と白鷺が話している。
あいには立ち入る隙が無い。
ふと白鷺があいを見ると何やら考え込んでいる顔をしている。
かと思えば不満そうにしたり、こちらと目が合うと嬉しそうに笑ってくる。
顔が赤いのは酒のせいだろう。
ああ、なんでこいつここに居るんだろう?
そう思いながら目の前の幼馴染に目線を向ける。
大森さえ居なければ今すぐあいを愛でるのに。
何故彼がここにいるか。
それは白鷺が居る場所はその邪魔な幼馴染が営む定食屋だからに他ならない。
そう白鷺があいに向かって想いを寄せていると唐突にあいが大森をねめつける。
いつだって彼女は自分の想像を遙かに凌ぐ。
今回も、あまり良い予感がしない。
「あい、この生姜焼きあなたの好物でしたね。どうぞ。」
そう彼女の気を逸らそうと好物を差し出しても彼女は目線で白鷺を制して邪魔をしてくれるなと声も発さずに意思表示した。
生姜焼きにも白鷺にも興味なさそうに大森に向き直る。
「涼真さんは私のですからそんな風に馴れ馴れしくしないで」
ああ、今日も彼女は白鷺の予想の斜め上を爆走中だ。
○首洗って待ってろ!
「好きです」
あいは簡素にそう言う。
なんですか?いやそれが告白である事はわかっているんです。
ただシチュエーションとかその辺をもう少し気を配るべきじゃありませんか?
白鷺が珍しくテンパっていた。
「上司とか部下とかそういうの知りません、好きなものは好きです」
手は震えていた。
眼光は強かったが、水分で膜が張っていた。
精一杯強がってそれでも自分に思いを叩きつけてきた。
ああ、それは自分から言いたかった事なのに。
女々しく二の足踏んでいる間に彼女から踏み込んできたか。
なんと勇ましいのか。
「迷惑でも私は勝手に好きですから、ほっといてください」
……いや告白しときながらほっとけなんて矛盾してないか?
それに何故ほっとく必要があるのか。
今日は本当に良い日だ。
先を越されたならいっそここで唇でも奪ってやろうか?
いいや、毒を食らわば皿までも。
全部、頂きましょう。
その髪の一筋からその肉の下に流れる血液までも。
「自己完結して済む問題でもありませんよね?」
さぁ、首はしっかり洗ってあるんだろうな?
覚悟出来てない?ご冗談でしょう?
……おー、こんなん書いてたんだーv
白鷺に突っ込んでいったら面白いな、と思いながら書いたやつだけど結局放置してたw